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社会厚生委員会行政視察
       10月16日(月)・17日(火)

 市会議員となり、委員会での行政視察は初めて。佐久市役所で市長の話を聴けたこと、そして佐久総合病院でも院長先生の話を聞けたことは良かった。

<佐久市役所>
 平成17年に1市、3町が合併し10万人の人口となる。18年間組長をしている三浦市長の話を聞けて良かった。
 旧佐久市は人口が増え、出生率(1.69ー14年から増加、南魚沼市1.45)も増加しており、三浦市長は「福祉の町づくり」を進めてきたら自然にそうなったと話す。
・高齢者の在宅介護は限界があるので、困ったら老人ホームを作る。
・若い人を支援するためにも、老人ホームは必要。
 ・病気は「気の病」であるから、老人ホームに医者を送らないで、お寺のお坊さんを送  った。週2回交替で住職が説法に行く。そうしたら医者に行きたいと言わなくなった。 (老人医療費ー佐久市58万円、全国平均ー75万円、北海道・福岡ー93万円)
 ・老人ホームに結婚相談所(悩み事相談室)を作った。
・老人ホームの待機者は600人。
 平成15年には「子育て支援都市」を宣言し、小学校単位に全て児童館を建てた。それも、使用料は無料という。子育て予算は41億円(12%)。当市は16億円(6%)。子育てに当市の倍の予算計上をしておる。
 
 行政視察の目的である「病児保育・病後保育」について、担当部長より説明を受け、10月2日よりスタートした、病児保育の施設を視察する。4名の利用定員で浅間総合病院と連携している。
 当市で「病児・病後保育」を導入するとなれば、南魚沼医療福祉センターと併設して考えれば、職員配置基準等は対応が可能と思った。
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<佐久総合病院>
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 旧臼田町、人口15,00人の町に、JA長野厚生連が昭和19年に病院を開設する。そして、20年3月に若月俊一医師が外科医長として赴任したのが、全国に誇れる今日の病院を構築した。南魚沼医療福祉センターも地域医療の手本として学んだのが、佐久病院と聞いていたので期待して訪問する。
 忙しい中、院長の夏川先生が1時間も対応してくれた。若月院長亡き後どのような話をしてくれるのか興味あった。
 佐久病院は「農民とともに」の精神で、八千穂村での取組みの事例には感動する。そして、医療のみならず開設当初から地域文化活動を病院事業の大きな柱としていたと。その事を通じ、住民のいのちと環境を守り、生きがいある暮らしが実現できる地域作りを目指してきた。
 佐久病院の活動の成果は、癌死亡率、平均寿命、老人医療費等で全国一の数字の結果を出している。全国で10番目にドクターヘリを導入し、東信地区41万人の命を預かっている。そして、60回目の病院祭り。2日間で12,000人の住民の皆さんが来るという。

 地域医療の取組みについては、地域ケア科の北澤彰浩医長より話を聴く。
若月先生の「農村医療」に対して、浅間総合病院?の吉沢先生が、産業・教育という切り口から「地域医療」という言葉を使った。
 良く学生が「地域医療」という定義はと聞きますが、定義は無いと言っている……。
 地域ケア活動の基本理念は
     ー障害をもっても、住み慣れた地域で安心して暮らせるためにー
  ○モットー「いつでも、どこでも、だれでも、必要な医療サービスが受けられる」
  ○対象者「介護を必要とする人とその介護者」
  ○地域ケア科の活動の柱「命を守る援助ー在宅医療・生活を守る援助ー在宅福祉」

 課題として夏川院長先生は
  ・医師の確保 ・病院再構築 ・変革する医療政策への対応 ・社会的責任(雇用等) そして、質問に「給与は、日本一安い院長ですよ……」と、笑顔で答えたのが印象に残りました。

<茅野市>
 人口58,000人・長野県の中部、諏訪盆地に位置した高原都市です。年間400万人もの観光客が訪れます。
 ここでの行政視察の目的は「子育て支援策」についてです。
 市役所前を素通りし、駅前のデパートのなかにある「こども館」に案内される。
 平成12年に、教育委員会と福祉部門の垣根をとり「お腹に宿ったときから、18歳になるまで」の一貫した市民と協働で進める「子ども・家庭支援計画」作りをスタートさせる。
 平成13年に、乳幼児期(0123広場)と思春期(中高生広場)を中心にした現在の「子ども館」が誕生した。
 当日も多くの子どもさんとその保護者が利用しておりました。登録者は1万人位で、毎日の利用者は多い日で100人になると言う。
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 CHUKOらんどチノ(中高生広場)は午前中のため、シャッターが下りておりましたが、利用者は毎日40人くらいあるそうです。
 利用しているお母さんから話も聞きました。「子育てに悩んでおりましたが、ここにきてから子育てが楽しくなりました」「ここに来ると子どもは生き生きとします。わたしもです」と話してくれました。
 
 茅野市の取組みは、昭和63年に全国で4番目に「生涯学習都市宣言」行いました。平成7年に市民意識調査を行い、平成8年に市民提案に基づいて、重点課題「地域福祉、生活環境、こども・家庭応援」が設定される。
 その後「実践する提言集団」の誕生や「パートナーシップ」のまちづくり基本条例が検討され、平成13年に市民34名によって「子ども家庭支援計画策定委員会」が設置され、「どんぐりプラン(茅野市子ども・家庭応援計画)」をまとめ、「どんぐりネットワーク茅野」を設立しました。
 子ども館や地区子ども館の設置を行いながら、地域ぐるみの子育て子育ちを進めているのは見習はなくてはと思った。
 結果として、人口・出生率とも増加している。国のエンゼルプランは茅野市のドングリプランが参考にされたと担当者は話す。 

「一見は百聞にまさる」本当に勉強になりました。委員会として、このような行政視察が、一年に2回実施できればと思った。
      
by 2nezou | 2006-10-17 20:08 | 議員活動 | Comments(0)
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