10月26日~27日
<夕張市>
炭鉱の町として栄えた夕張市、昭和35年には最多の人口12万人。現在は人口1万1千人。炭鉱が閉山し、炭坑会社が設置した鉱員向けの住宅や上下水道等のインフラや病院等を市が買収。昭和54年夕張市は「炭鉱から観光へ」とテーマパーク、スキー場等の開設と派手な観光・レクリエーション施設の過大な投資や放漫な経営が赤字を産み、市の財政を圧迫し平成19年3月6日に夕張市は財政破綻(倒産)し、国の管理下に置かれ現在に至っている。平成36年度までに353億円の借金を返さなくてはならない。市街地を除き廃墟化したアパートや住宅は目を覆いたくなる。
対応してくれた議長、副議長さんの再建に向けた熱い思が伝わってきた。
●財政再建に重くのしかかる「テーマパーク」
●市庁舎で対応してくれた夕張市議長さんと副議長さん
<JAきたそらち、ホクレン>
昨日は、夕張市で初雪に合い、初雪の中夕張市から宿泊地の旭川市まで、高速道路を慎重にレンターカーで走る。夕張市の農業生産額は27億円、畑800㌶、水田250㌶、農家戸数163戸、農家人口727戸(農業従事者数490人)で、夕張メロンの生産額は26億円(16年度は33億円、作付け面積313㌶)で栽培戸数144戸、作付け面積307㌶と農業生産額の大半を夕張メロンで占めている。
旭川市から高速道路で深川市のJAきたそらちで午前中研修。また高速道路に乗りホクレンには午後はいる。
●JAきたそらち営農センター
●早崎組合長と星野営農部長より説明を受ける
●ホクレンにて(荒島米穀総合課長)
米の販売高114億円を誇る道内一のJAきたそらち(深川市)とホクレン(札幌市)を視察し、北海道の米生産と販売戦略を学ぶ。
平成8年から仕分け(美味い米とまずい米)集荷を開始する。低タンパク(窒素の量)と高整粒の米には価格差をつける。徹底した食味重視の栽培に官・民・研・消が一体となり取組む。北海道の強さは①ほしのゆめ、ななつぼし、ふっくりんこ、おぼろつき、ゆめぴりかと新しい米。②カントリー等の施設力(集荷の90%)③日本一の米づくりを目指すという生産者の強い気持ち。
「歩む会」の政務調査に参加させてもらい、夕張市の財政破綻の実態をつぶさにみた。千歳空港から1時間で夕張市に、庁舎で説明を聞くまでにお昼を挟んで3時間市内を車で走る。行き交う人は高齢者の人ばかり。
廃墟化同然のアパート(人が住んでいる……)には、カメラを向けられなかった。
財政破綻は、国や道にも責任はあるのだが……それを言ってもはじまらない。市長の暴走を、何故議会が止められなかったのか!その責任は市長と同じく重い。
夕張市では、診療所の建て替えが認められ約15億円をかけて建設をするという。この医師不足の中で、村上先生(湯沢町にいられた先生)からは、交代してもらいたいというのが議会だとの説明にびっくりする。夕張市にはベットがあるのはここだけで、村上先生は初診の救急は、受け入れてくれないからというのがその理由のようだ。市民の賛成反対は5分5分という。
農業立国「北海道」の強さを改めて感じる。米といえども、組合長さんの意気込みから農家の生産意欲がひしひしと伝わってきた。何よりも生産された米は90%がカントリーの施設に保管される。北海道のカントリーは乾燥調整と保管の役割だけでなく、食料製品調整施設だ。消費者に同一な米を、そして消費者ニーズにあった米を作り一年中届けられる施設が完備されている。この事は産地として強い。新潟県の施設化率は50%も行っていないと思うが……。
「歩む会」のみなさんありがとうございました。