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市町村議会議員特別セミナー
      5月9日(水)~10日(木)

 会場は、千葉市幕張にある市町村職員中央研修所(市町村アカデミー)。受講生は125名で、北は北海道、南は鹿児島から参加している、新潟からは、南魚沼市と柏崎市、見附市、妙高市、阿賀町から18名の参加。
 一日目の18時から「情報・意見交換会(夕食)」が行われる。私のテーブルは、常陸大宮市、桐生市、三芳町、嵐山町、館山市、阿賀町、伊予市、鏡野町、江南市、本巣市、白山市、珠洲市の方で、各議会の様子や町の紹介等名刺交換する。研修とは違った意味で貴重な時間だ。

<一日目>
研修①「深刻な所有者不明土地問題」13:30~15:15
      講師 元総務大臣・(株)野村総研総合研究所顧問
            増田 寛也 氏

   
  ・2016年の所有者不明率は2割、面積は約410万ha(九州の面積367万ha)
  ・2040年には所有者不明面積は約720万ha(北海道の面積780万ha)
  ・経済的損失は2016年単年で1800億円、2040年では3100億円。累積では6兆円。
  ・ようやく国は、法整備を始めたり所有者不明土地の公共的利用を可能とする新制度。
  ・今年度法案が提出され、新制度が順次施行される。
  このまま放置すると国土・まちづくりで事業が実施できない場面が発生し、
  スピード感を持って法整備をする必要があると思った。


研修②「人口減少社会における地域づくりの展望」15:30~17:15
      講師 市町村アカデミー副学長・総務省地域力創造アドバイザー
            牧 新太郎 氏

   
   ・日本の長期的な人口推移   ・2045年地域別将来推計人口
   ・人口減少のどこが問題か?  ・高齢化の課題
   ・少子化の課題        ・生産年齢人口の減少
   ・魅力ある地域づくり
  生産年齢人口(15歳~64歳)は総人口の半分に減少するが、
  生産年齢人口を20歳~74歳と考えれば将来的にも6割は維持できる。
  そして、AI(人工知能)やロボット技術の
  進化で仕事も半減する。
  人口の総数維持よりも地域が持続可能な出生数を重視することが大切。そして生産性の
  向上で、むしろ豊かな社会が実現する。


<二日目>
研修③「地方財政の課題」
      講師 関西学院大学大学院経済学研究科・人間福祉学部教授
           小西 砂千夫 氏

   
 ・「環境」と「防災」のために森林環境税を導入
      ~地球温暖化を防ぐ、流木災害を防ぐ、水源涵養である
      ~公費を入れて間伐、伐採する。
      ~均等割りで一人1000円。東日本大震災「復興税」が終了したら導入。
      ~イノシシの数は20年前の4倍。山が荒れている。
 ・森林環境税一人千円は地方財政の本質で美しい物語で、美しい物語が地方財政である。
 ・針葉樹の森は、枝打ち、間伐しないと根が浅く危険でありCO2吸収も少ない。
   
   <基金の積み立て>
   ・財政調整基金とは、赤字決算を避けるための基金である。
   ・赤字になるときは、リーマンショップ、企業の倒産、災害。
   ・財政調整基金の積み立ては、標準財政規模の2割だ妥当。
      ~全国的には積立額が多いが、南魚沼市は12億円で少ない。
      ~一般会計の合計(目的別の積み立て)は50億円。
   ・ふるさと納税は指定寄付と同じに考えることが重要。
   ・ふるさと納税を財政調整基金の造成に充てることは問題。
   ・その趣旨を条例設置によって明確にし、特定目的基金として区分する。
   
   ・財政破たんした夕張市w病気に例えれば、回復期で夕張市は明るい。
      ~現在元気いっぱいの町だが、ニュースは暗い面を流す。
      ~職員給与30%カットから今は7%。


研修④「人口減少時代に求められる子育て支援策」
      講師 読売新聞東京本社調査研究本部主任研究員
           榊原 智子 氏

 
    ・55歳の榊原氏。30年間の記者で政治記者が長い。政治の中で弱いのが
     子育て、少子化であるとバッサリ。

    ・桑名市の出身。東京では道路で遊ぶことができない。
       ~高知県大川町「地域型保育」
    ・1986年大学卒業し、20年前に第1子が産まれる。 
       ~20年前の私の存在は違和感であった。今は私みたいの人が多い。
    ・子育てだけが昭和の時代で、全然社会が20年前と変わっていない。
       ~高齢出産の産後疲労、育児の不安と孤立
       ~職場復帰の不安
       ~保育所待機児童の葛藤
    ・子育てにも「ケアマネとケアプラン」が欲しいし必要と力説
    
    ・保育騒動の裏にある問題
      ~2013年 「待機児童」へ集団異議申し立て(杉並区)
      ~2015年 「育休退園」訴訟(所沢市)
      ~2016年 本紙で紹介 ブログ「保育園落ちた 日本死ね!!」
             国会前の抗議行動に 行政不信の噴出
     ●その背景は、女性活躍・少子化対策と政治は高く掲げたが中地半端な改革。
     ・豊かな時代に広がる「養育困難」
        ~幼稚園「4歳からでは遅い」(浦安市)
        ~外で遊ぶことが無い。「密室育児」でメデア(ゲーム、DVD)漬け 
     ・妊娠期から始まるトラブル

  子育て体験と記者としての現場の生の声を取り上げた「子育て支援」は強烈であった。
  子育て施策は「昭和の時代」「家族の中で子育てする」は昭和の時代。そして、
  介護が必要な高齢者と同じように、妊娠したら一人一人にケアマネとケアプランが
  必要と思った。
  妊娠・出産・育児に多彩な支援機関や相談があるが、一本化されていなく、
  それだけで妊婦は不安になりストレスとなる。~妊娠中絶、児童虐待に。
  
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by 2nezou | 2018-05-09 10:50 | 議員活動 | Comments(0)
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